2008年08月01日
その1: どんな場所に備蓄したらよいか
なるべく屋外の広い場所に防災倉庫を設置しましょう。 ビルの中に備蓄する場合は、ビルが倒壊しても屋外へ持ち出せそうな部屋を選びましょう。 特に食料品は、温度・湿度に気を使い決定して下さい。
その2: 何をどれだけ備蓄するのか
“大地震がいつ起きてもおかしくない”と言われている昨今です。 予算もあると思いますが、まず起こりうる災害を考え最低限必要な物と量を決定し購入しましょう。 その後、毎年の予算で計画的に追加備蓄を心掛けましょう。
その3: 災害時にしか使わないからこそ、確かな品質の商品を選びましょう。
その4: 素人でも使いこなせる商品を選びましょう。
その5: 限られた備蓄スペースに入る収納性の高い商品を選びましょう。
その6: 災害時にすぐ使える体制・状態になっていますか?
備蓄品は買い揃えるだけで安心していては、いざと言う時に何の役にも立ちません。備えた後の運用が大切です。 実際にシュミレーションを行って備蓄品・備蓄形態・備蓄場所を考えましょう。
(重い備蓄品・被災者・体の不自由な方などを運ぶ為の折りたたみリヤカーを数台備蓄される事をお薦めします。)
その7: 使用方法を理解している人が数人いますか?
定期的な訓練等で、多くの方が使い方を覚え、製品の性能上の限界を理解しておく事が大切です。
その8: 常に使用できる状態が維持されていますか?
ゴムホース・ガス調整器の耐用年数・非常食の賞味期限などの管理、ガソリン・オイル・LPガス・薪炭など燃料の確保・備蓄も忘れずに。
以上、 自主防災組織・企業・自治体単位での備蓄では、上記のポイントをチェック
しつつ、幾重にも入念に備蓄する事で住民・社員が安心して暮らす事ができるのです。
● これで安心! 非常食備蓄 5つのポイント
その1:種類
水は被災者の傷消毒用・飲料調理用としてできる限り備蓄しましょう。多少の賞味保障ぎれの水でもトイレ用などに使用できます。
その他、今だに根強い人気のカンパンもよいのですが、幼児・お年寄りには少々硬いようです。 ビスケットや水を入れて戻す餅・アルファー化米などのやわらかい食品も用意しておきましょう。
その2:味
「非常食なのだから味は二の次」とお考えの防災担当者の方が多いようですが、阪神大震災時は、食べ物を残して捨てる人も多かったと聞いています。贅沢を言えば限がないとも思いますが、一日三食、数日間のメニューをシュミレーションし、できれば自分や仲間で食べて味を確認する事も大切でしょう。
その3:量
食の適量は人によってさまざまです。 無駄のないよう男性用・女性用・老人用・子供用と用意できればベストです。
その4:賞味保障期限
現在の非常食は、賞味保障が3年~5年のものが多いようです。 値段や保存期間もチェックし、毎年3分の1~5分の1づつ買い換えてゆくのがベストです。 賞味期限が切れそうな食品は、防災訓練時に試食してもらったり小学校で食べてもらったりして、防災意識を高める事に役立たせましょう。
その5:メニュー・レシピ
非常時に備えシュミレーションする事で数日間のメニューを作成しておきましょう。 又、災害時の炊出しはひじょうに人気があるようなので、数十種類のレシピを揃え用意しておくと便利です。
以上、災害後は、片付け・水運び・交通網の混乱で、移動は徒歩中心・・・と、普段
より体力を使います。 一方、環境や衛生状況の悪化で体調を管理しにくい状況にな
ります。 そんな中で食事は、健康管理のほとんど唯一の手段であり、精神的に癒さ
れる最も大切な時間なので、非常食の備蓄・給食業者との連携・炊出しの準備(米の
備蓄)を怠らぬように注意しましょう。
● 災害用移動炊飯器がなぜ必要なのか?
“いかなる時でも美味しいもの食べたい”人間の本能とも言えます。被災時、住民は心身共に病みぐったりしてしまいます。 全員が病人と言っても過言でない状況でしょう。 そのような時に人々を勇気づけるのは、暖かくて美味しい食事なのです。
非常事態に配られるお弁当は、調理後常温で36時間腐らないようにする為、ご飯の水分を少なめに炊かなければいけません。したがって、どうしても硬く、冷たいご飯になってしまい、美味しくなくなってしまいます。
よく防災担当者の方は、「非常時なのだから、そのまま食べられる食材でないと」言われます。 しかし、朝夕毎日乾パンやビスケットという訳にはいきません。 「大かまどもいいけど、ガスや衛生面の管理ができないよ」とも言われます。 当然、災害の規模が大きくなればなる程、役所の方に頼る事はできません。その為に市町村が助成金をだし地域コミュニティなどで購入して頂き分散備蓄をして、地域住民の方々に管理していただく。 コミュニティでは、担当者を数人決め、毎年、防災訓練を実施して災害に備える事が大切です。
病院や老人ホームの方々には、特に暖かい食事が供給できるように考えて下さい。
● 災害用移動炊飯器が便利なワケ
災害用移動炊飯器は、炊飯袋やアルファー化米の炊飯だけでなく、うどん・ぜんざい・豚汁・味噌汁・おでんなどを炊く事もできます。 又、炊飯袋での炊飯中に、お茶・味噌汁などの缶詰類やレトルト食品を同時に温める事ができる為、暖かい食事を一度に用意する事ができます。 その時使用する水は、きれいな水でなくてもOKです。
● ごはんは炊き方ですべてが決まる。 マル秘テクを紹介します。
大釜ですので、湯炊きが基本です。 お湯が沸いたら洗米したお米をいれます。 (炊く前に、夏は30分強、冬は1時間程度お米を水に浸けておいて下さい。) お米の種類によって多少異なりますが、米1に対しお湯が約1.1~1.2の割合です。
温度が一時的に下がる為、始めのうち二度ほどお米を混ぜて、温度が平均化するようにします。 蓋をしてカニ穴ができるまで待ち、水分が残っているうちに火を止めて、20分~30分ほど蒸らせばおいしいご飯の出来あがりです。 (夏と冬で時間差はありますが、20分~30分で炊く事ができます。)
蓋を取った後、手早く「シャリ切り」(ごはんを混ぜる)をしましょう。 ごはんの余分な水分がとんで、ベタつきのないおいしいごはんになります。 おいしく炊けた時は、次回炊く時の参考になるように、細かく記録を残しておく事が大切です。(季節・お米の種類・お湯と米の比率・炊飯時間など)
● アルミ平釜 使い方のポイントと注意点
アルミ製大釜は、ひじょうに軽くて錆びにくく、熱伝導率か良いのが特徴です。 ご使用前は、必ず中性洗剤で洗って下さい。 その後、米糠・野菜くずを水と共に煮沸して頂くと、皮膜が形成され腐食しにくくなります。
空焚きをしますと釜に穴が開いてしまいますので注意して下さい。
使用後は、汚れを取り除いた後水気を切って乾燥させて下さい。 焦げ付いた場合、ナイフなどで表面をキズつけると腐食の原因になります。 水やお湯に十分浸して柔らかくした後で中性洗剤を含ませたスポンジで丁寧にお取り下さい。
平釜は羽反(はそり)とも言われ、昔は各地で形が多少違っており、美濃羽反・伊勢羽反などと今でも呼ばれています。
● 災害用移動炊飯器 購入者の方々からのメッセージ
■ 以前、三重県で行政・警察・日赤合同の大規模な防災訓練が行われた時、色々な備蓄食糧を試食された結果、「弊社の移動炊飯器で炊いたご飯(炊飯袋使用)が一番美味しかった。」と日本赤十字社の方からお褒めの言葉を頂きました。 (お米の質がよかったのもあるでしょうが・・・・)
災害時だからこそ、おいしいできたてのご飯を食べる事で、つかの間の幸せを感じ、明日からもがんばろうと言う気持ちになれるのではないでしょうか。
■ 炊飯袋は、お年寄り一人一人の好みの量・硬さ・味に合わせてご飯やお粥を炊く事ができるのでたいへんよかった。と言うお礼のお手紙を社会福祉協議会の方から頂きました。 好みに合わせて梅干やこんぶなどを入れ、袋に名前を書いてから大釜に入れているそうです。 防災訓練を楽しみにしているお年寄りの方も多いそうです。
■ 防災訓練以外で、町内のお祭などの年中行事で使用し、数人が使い方を覚えたとおっしゃる町内会の方もいらっしゃいました。 正月には、朝暗いうちから神社で防災用かまど2台にお湯を沸かし、参拝される方全員におしるこを振舞われるそうです。 火力が強い(家庭用ガスコンロの約5~6倍)為、大量のおしるこを短時間でつくる事かできると好評でした。
■ 当初、2つ割りの木ぶたを採用していた頃の話ですが、強い風の日に炊出し訓
練をしていたところ、砂ぼこりが凄く、釜の中まで砂が入り込み、ご飯も味噌汁も台無しになってしまったというお話をお聞きしました。 その為弊社では、釜の上からかぶせるオリジナルタイプのふたを急遽考案し、腐ったり割れたりしないステンレス製に変更致しました。 お客様のご意見に常に耳を傾け、商品を改良する事で、使い易く、長持ちする商品にするように心がけています。
その他にも、おそば屋さん・佃煮屋さん・毎年相撲部屋が宿として使われている神社などさまざまな業種の方々からご注文を頂いておりますが、防災用としての官公庁からのご購入が最も多く、町内の行事に貸し出しをされている役場もあるようです。
防災用品は保険と同じです。 使わなくて済む方がいいに決まっていますが、備えは必要です。
● 防災倉庫はどこが違う?
各自治体によって予算等があり、一概にこれでなくてはだめと言う事はありません。 弊社で販売している組立式倉庫も品質的にはひじょうによいもので、自主防災組織による備蓄用倉庫には、最適と考えます。
ただ、予算に余裕がある自治体・海岸線にある自治体の方々には、ぜひアルミのボックス型倉庫をお薦め致します。 海の近くでは、潮風が倉庫の大敵です。 自動車などと同じで少しのキズやへこみでもそこから腐食し、錆びてしまい穴が開いてしまう事もあります。 又、ボックス型の特徴は、どんなに大きな地震が起きても傾く事がなく、ドアが開かなくなる事も少ない事です。
いざと言う時に使えなければ意味がありません。 多くの住民の命を守るためには、最悪の事態まで想定した上で購入商品を選定して下さい。